PSライニング工法は、日本下水道事業団との共同研究「下水道施設コンクリート構造物を対象とした新設時および 補修時の防食被覆工法に関する技術開発」(平成5~8年)の成果のひとつとして生まれた新しい防食被覆工法です。
PDFダウンロードはこちらからPSライニング工法は、一部原料の入手ができない状況となり中止しています。
下水道施設内で発生した硫化水素がバクテリアの作用で硫酸に変化して、コンクリートを激しく溶解劣化させています。
このような厳しい腐食環境や施工環境に対応できる優れた防食工法が求められています。PSライニング工法はこのような背景から生まれました。
工程 | 用途 | 材料名 | 製品名 | 目標膜圧 | 標準使用量 (kg/m2) | 塗装方法 | 塗装間隔(20℃) | |
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下地処理工 | 大断面 | 断面修復 | 繊維入り耐酸性 特殊セメントモルタル |
- | - | 下地による | 機械吹付・コテ | 1~7日 |
表面処理材 | NS-01 | - | 0.1 | 機械噴霧 | 1~3日 | |||
小断面 | 素地調整 | エポキシ樹脂系 ポリマーセメントモルタル |
NSモルタル | - | 下地による | 機械吹付・コテ | 1~7日 | |
プライマー工 | プライマー | 1液型ポリウレタン樹脂 | NSUプライマー | - | 0.15 | ハケ・ ローラー | 1~24時間 | |
防食被覆工 | C種 | アクリロイル変性 アクリル樹脂 |
NS-400 | 1.0mm | 1.7 | 機械吹付・コテ | - | |
D1種 | 1.5mm | 2.5 |
1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 | 6日目 | 7日目 |
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下地調整 | プライマー | 防食塗装 養生数時間 |
- | - | - | - |
1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 | 6日目 | 7日目 |
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下地調整 | プライマー | エポキシ樹脂 ガラスクロス |
エポキシ樹脂 ガラスクロス エポキシ樹脂 |
養生1日 | 養生2日 | 養生3日 |
PSライニング工法は1回の吹付け塗装で所定の防食塗膜を形成することができ、施工後数時間で施設を供用できます。
PSライニング工法は、施工後数時間で、施設を供用できます。図は、養生時間の異なる塗膜を(4時間~7日間)、20℃、 10%硫酸に15日間浸漬した時の重量の変化を示したものです。この結果では、7時間の養生で、 十分に養生したものと変わらない耐酸性が発揮されています。
PSライニング工法は、優れた湿潤面接着性と接着安定性を有しています。
接着強さ N/mm2(kgf/cm2) | 接着強さ N/mm2(kgf/cm2) | ||
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標準接着性 | 標準 | 2.51(25.6) | 1.47(15) |
吸水 | 2.46(25.1) | 1.18(12) | |
湿潤面接着性 | 湿潤条件1 | 2.48(25.3) | - |
湿潤条件2 | 2.52(25.7) | - | |
接着耐久性 | 湿潤条件3 | 2.36(24.1) | - |
湿潤条件4 | 2.37(24.2) | - |
NS-400の耐酸性能をEPMA(電子線マイクロアナライザー)で調べた結果を示します(20℃で14日間養生した塗膜を、 40℃、10%硫酸に6ケ月間浸漬)。下左の図で緑から青、下右の図で白く表示されている部分が硫酸が侵入した領域です。 NS-400の侵入探さは、汎用耐酸エポキシ樹脂
の約660μmに対して30μmと極めて耐酸性が高いことが分かります。 また、これらの試験を通じてEPMA分析が材料の持つ耐酸性能を正しく評価できる方法として有効であることもわかりました。NS-400の耐酸性能を重量変化によって検証した結果を示します。この図からエポキシ樹脂
の重量増加は止まることがなく、 今後も漸増する傾向を示しているのに対して、NS-400の重量増加が著しく緩慢で、長期の耐酸性が優れていることがわかります。当協会は、幹事会社4社<ショーボンド建投(株)・化工建設(株)・(株)ニューテック康和・ショーボンドマテリアル(株)>で、各社の得意分野の技術を持ち合い、協力し合えば必ずや環境に関わる様々な問題解決に貢献できるのではないかとの構想を温め、設立された協会でございます。